自殺すると地獄に落ちる?「生き地獄」だから自殺する
2016/11/10
島根県津和野町の広報誌に「自死は地獄の入り口」と書かれていたことが「遺族の気持ちを踏みにじる発言」だとして非難を浴びています。
この発言は映画「TOO YOUNG TO DIE!」からの引用だそうですが、この映画の内容を知っているならまだしも、知らない人からすれば遺族への追い打ちでしかありません。「あなたのお子さんは地獄へ落ちました」と言っているようなものですからね。
そもそも「自死は地獄の入り口」というメッセージは誰に向けたものなのでしょうか? 自殺志願者に対してなら全く無意味です。
自殺者は「生き地獄」から逃れる為に自死する
「死んだら地獄へ行くから死んではならない」こんな馬鹿げた言葉は無いと思うんですよね。なぜなら自殺を考えている人にとっては今が地獄だからです。
死後の世界を信じている人なんて一部でしょうし、「死んだら今いる地獄よりは少しはマシな地獄に行けるかも知れない」と思うかも知れません。だから自殺を「地獄へ落ちる」などと脅して思い止まらせることに意味など無いのです。
変わる必要があるのは自殺者ではなく周囲の人間
これから死のうと思っている人は正常な判断が出来ません。だから、「死んだら周りに迷惑かかるよ」とかホント意味が無いんですよね。迷惑がかかるという理由で自殺を止めるなら最初から自殺なんてしませんからね。
自殺志願者は今いる地獄から抜け出したい一心なのです。だからその最も手っ取り早く確実な手段として自殺を選ぶんですよね。
自殺を思い止まらせるには、自殺以外で地獄から抜け出す方法を教える事です。そうすればわざわざ自殺を選択する理由は無くなります。
自殺する理由は人それぞれなのでその方法は一概に言えませんが、自殺志願者が安心してその方法を選択出来るよう、まずは周囲の人が実践して道しるべになることが大切です。それが出来れば事態は好転すると思います。