STAP小保方が手記で反論。こうなったのはメディアや世論にも責任がある
STAP細胞騒動で一躍時の人になった小保方晴子氏が先日発売した手記がAmazonで売り上げ1位になるなどして話題になっています。
手記の中では騒動について以下のように反論をしています。
理研が「ES細胞(胚性幹細胞)が混入したもの」との見解を示したことについて「私が混入させたというストーリーに収束するよう仕組まれているように感じた」「張り巡らされた伏線によって仕掛けられた罠(わな)だったとも受け取れた」とした。
小保方氏の上司であり、論文の共同執筆者でもある笹井芳樹氏が自殺してしまったこともあり、現実逃避せざるを得ない状況に置かれていると感じました。
こうなった発端は小保方氏のずさんな論文に原因があるのは勿論なんですが、メディアの報じ方や世論の偏向した声も大きな原因だと思うんですよね。
そもそも、小保方氏が嘘の研究結果を発表するメリットが無い
STAP騒動で小保方氏が嘘の研究発表をするメリットがあると思いますか?
世界が注目するような発表に嘘が含まれていれば瞬時にバレますよね。
瞬時にバレて、世間の晒し者になり、研究者としての地位を失う、こんなことは誰でも予測出来るんですよね。だから、小保方氏は嘘の研究発表したわけでは無いと思います。
では、あの研究発表は何だったのか?
ただの勘違いだったのだと思います。
騒動が起こるまで小保方氏自身はSTAP細胞は存在する、研究は成功していると思っていたのでしょう(今もSTAP細胞は存在すると言っていますが本心は分かりません)。
問題なのは周囲が誰一人としてその勘違いに気付かず、大々的に発表してしまったことだと思います。この責任は小保方氏だけではなく、共同研究者や理研にも等しく存在します。
小保方氏が非を認めなかったのは理研、メディア、世論にも責任がある
この騒動はすぐさまに小保方氏が研究の誤りを認めていれば、ここまで大きな騒動にならなかったと思いますし、笹井氏も自殺することは無かったでしょう。
しかし、小保方氏は誤りを認められなかったわけです。なぜか?
その理由の一つが理研の対応。
理研は小保方氏一人に騒動の責任を押し付けたわけです。先ほども書いたように誤った研究発表を大々的に行ってしまった責任は理研にもあります。チェック体制がしっかりしていればこのような事態にはならなかったわけですからね。
それなのにその責任を自分1人だけに押し付けられたら、その重圧に負け、誤りを認め難くなってしまうわけです。それに理不尽にも感じたことでしょう。
もう一つがメディア報じ方や世論の傾向。
これはいつの時代も変わらないことですが、メディアや世論は問題を起こした人物をとことん追い込むんですよね。
例えば、先日のベッキーの不倫騒動も明らかに過剰なバッシングがありました。そこらの殺人事件の犯人以上にバッシングを受けているんですよね。
ここまで言われてしまったら「すみません、勘違いでした」と言いたくても言えません。「非を認めたら、より一層バッシングを受けるのではないか…」と恐怖に駆られますからね。
つまり、小保方氏が非を認める道を断ったのは理研やメディア、世論です。
小保方氏が「すみません、勘違いでした」と言いやすい状況を理研やメディア、世論が作っていれば、このような事態にはならなかったと思います。「ずさんな論文を書いた一研究者の誤った研究発表」で終わりだったはずです。