集団的自衛権閣議決定。日本が戦争加担する可能性増大。説明会見リスク話さず
2015/11/06
集団的自衛権の行使容認についてとうとう憲法解釈変更を閣議決定したようです。反対意見が賛成意見を大きく上回っているという事実があるのに、民意に反して独裁的に閣議決定してしまった安倍首相の行動は許されるものではありません。
集団的自衛権の行使容認=憲法解釈変更を閣議決定―安保政策、歴史的転換
一番の問題は民意を聞かず独断的に閣議決定したことである
先日、新宿駅南口で集団的自衛権抗議のための焼身自殺が起きたのにもかかわらず、何事も無かったかのように強引に閣議決定してしまうとは安倍首相はどういうつもりなのでしょうか?過半数の国民が反対しているのにその意見を無視して「国民の為」といえるのでしょうか?「国民の為」と考えるならば民意を聞き国民を納得させてから閣議決定すべきです。
民意が反映されていれば反対派であっても納得いく人は多いと思いますが、一政治家の判断で命に関わることを決められてしまっては納得いくわけがありません。
決定の為に国民を納得させるのも政治家の仕事です。それを放棄して独断的に閣議決定することは民主主義は表向きの顔であり、北朝鮮や中国のように一政治家の権力だけでどうとでも国を動かせてしまうということの証明になります。
そもそも行使容認で日米同盟関係の強化、抑止力向上は間違い
これは私が過去に書いた記事とは矛盾する部分でもあるのですが、安倍首相や集団的自衛権に賛成する人は「日米同盟関係の強化」や「抑止力向上」がメリットだと主張しますが、それが間違いだということを最近思い始めました。
安倍首相は「国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」に限定して行使すると主張していますが、これは「日本に関係ない戦争には関わりません」と同義です。アメリカ側からしたら「一緒に戦ってくれるんじゃなかったの?都合のいいやつだな・・・」「自分の為にしか戦わない奴が同盟関係強化とか笑わせるな」というようにあまり良い印象を受けないのは明らかです。つまり「日米同盟関係の強化」は期待できないわけです。米国に期待できないということは「抑止力向上」にもならないわけです。それどころか集団的自衛権行使容認は中国への敵対視を明確にするものですから逆効果になる可能性も十分あるわけです。
メリットとデメリットを秤にかければ集団的自衛権不要であることは明白
これについては過去に書いた記事で何度も書いていることですが、集団的自衛権行使容認に賛成している人はメリットばかりに目がいってデメリットを軽視しているように感じるのです。
日米同盟関係強化の為にはアメリカの要望に答える必要があります。つまり、日本とは無関係の戦争でもアメリカに要請されれば戦う必要があるということです。そうすれば中国に対する抑止力向上にはなりますが、それ以上に無関係な日本人がアメリカの戦争に巻き込まれ命を落とすことになるわけです。報復で日本本土に対する攻撃もありうるわけで都市部を攻撃されたらひとたまりも無いでしょう。
今までは武力に対する脅威は中国、北朝鮮ぐらいでしたが、今後はアメリカの敵国も日本の脅威になるわけです。しかも、アメリカは戦争を頻繁に引き起こしていますから、日本が戦争の被害に遭う可能性は相当高まるわけです。
安倍首相が集団的自衛権のデメリット・問題点・リスクを話さない理由
安倍首相は集団的自衛権のデメリット・問題点・リスクについて口を閉ざしています。行使容認する以上、国民は知る権利があるにも関わらずです。
集団的自衛権が本当に必要なものであれば、行使容認「する」場合、「しない」場合それぞれのメリット・デメリットをリストアップし点数化して比較すればいいだけの話です。優先すべきは身の安全ですから、行使容認「する」ほうが点数が多ければ反対する理由はありません。しかし、それをしないのは行使容認「する」ことにデメリットが多すぎるからです。それなのに政策を推し進めるのはアメリカの言いなりだからでしょうね。
「戦争することは断じてない」などと気休めを言ったり自衛官らへのリスクについて口を閉ざすくらいなら「集団的自衛権は当然の権利だ」「自衛官を犠牲にしてでも中国からの脅威にそなえるべきだ」と言ってくれたほうがまだ説得力があります。中途半端に逃げ道を作っていることが姑息に感じ、一国の長として不適任だと思ってしまうのです。
この項目は説明会見後に追記したものですので時系列がおかしくなっております。あらかじめご了承ください。
おわりに
今後は安倍首相の説明責任が問われるわけですが、今までのように都合のよい事だけ言うのではなく、今後起こるであろう問題やデメリットも包み隠さず国民に話す必要があります。一国の長なわけですから少しは誠実な所を見せてもらいたいものです。
以下追記になります。
安倍首相が集団的自衛権について説明会見を開いた模様です。
首相が会見“集団的自衛権”を国民に説明
残念ながら集団的自衛権のメリットばかりをはなし、デメリットについては触れていません。今回も「戦争することは断じてない」といっていますが邦人救出の為に攻撃を加えたら当然反撃を受けるわけですよね。当然日本はさらに反撃を加えるわけです。そして歯止めが利かなくなり戦争に発展するわけです。少し考えれば分かることなのに「断じてない」と言い切ってしまう安倍首相の考えは理解できませんし身勝手な行動は許せません。民意に反することを強引に推し進めるということは安倍首相は国民を信用していないということではないでしょうか。日本は安倍首相の道具ではありません。
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