【相模原大量殺人】大麻が原因かのように報道するメディアは愚かだ
相模原で起きた大量殺人事件。19人死亡、26人が重軽傷を負った悲惨な事件です。
この事件が「障がい者や年配者に対する差別意識」が原因で起きた事件、つまりヘイトクライムであることは間違いありません。
相模原殺人事件は「無差別殺人」ではなく「差別による大量殺人」である
ヘイトクライムである理由は、植松聖容疑者は事件が起こる前の2月には衆議院議長公邸に犯行予告の手紙を渡していて、そこには「障害者総勢470名を抹殺することができます」と書かれていたり、植松容疑者自身がネットにアップした動画では年配者に対する差別的発言をしていたからです。
つまり、明確にターゲットを障がい者や年配者に絞っているわけですから、これは典型的な差別であり、ヘイトクライムなのです。
一方でテレビなどメディアでは、あまりヘイトクライムであることは強調しておらず、2008年の秋葉原無差別殺人事件のように扱っている番組も多かったです。こういう取り上げ方では事件の本質が見えてきません。本質が見えなければ根本的な解決にはならず、今後の同種の事件の防止も難しくなります。
この殺人事件は、「無差別殺人」ではなく「差別による大量殺人」なのです。
大麻使用に注目するメディアが愚かである理由
テレビを中心とするメディアでは植松聖容疑者が大麻を使用していたことに着目し、まるで大麻使用が殺人の原因であると誤解されかねないような報道をしています。
勿論、日本での大麻使用は違法行為であることは間違いありませんが、わざわざそこに着目する必要性を感じません。必要ないどころか事件の本質を見失う可能性があります。
「違法薬物なんだから殺人の原因になるかも知れないだろ!」
もしかしたらそう思う人もいるかもしれません。
でも、それは誤りです。
おそらく「大麻」と「麻薬」を勘違いしているのでしょう。
大麻はそこまで強い薬物ではありません。タバコやアルコールよりも無害だとも言われています。
大麻の合法化は世界各国で進んでいる
大麻が合法な国として有名なのがオランダですが、2000年以降世界各国で大麻の合法化・非犯罪化が進められています。
大麻が合法もしくは罪に問われない国・地域はこれだけ存在します。
- アムステルダム(オランダ)
- ワシントン州(アメリカ) 2012年~
- コロラド州(アメリカ合衆国) 2012年~
- ベルリン(ドイツ) 2010年~
- スペイン 2006年~
- ポルトガル 2001年~
- ベルギー 2001年~
- チェコ 2010年~
- ウルグアイ 2013年~
- スイス 2013年~
このように世界的に大麻の規制が緩くなってきていることが分かります。これはつまり大麻は危険性の低い薬物という証明でもあるわけです。
おわりに
先ほども書きましたが、以前から植松容疑者が障がい者や年配者に大して差別感情を持っていて、殺害をほのめかす発言をしていたことが明らかになっているわけですから、大麻を使用して衝動的に殺人を犯したという可能性は限りなくゼロに等しいでしょう。
あえて、大麻の使用を強調するメディアは何を考えているのでしょうか。
特別な意図は無いにしろ、世間的には「大麻=危険」という印象が強いわけですから、そこを強調すれば「大麻使用が原因で殺人が起きた」と誤って認識され、本来問題視すべき差別・ヘイトクライムがないがしろにされかねません。