批判殺到!津波で子供に救助をさせるのは間違いなのか?
2020年に高知県黒潮町で開かれた津波の避難訓練の様子がツイッターで今になって批判殺到しているようです。
子供たちが高齢者を救助している様子に「子供に救助なんてするな!子供たちが巻き添えになる!!」といった感じで炎上しているわけです。
親目線で考えれば炎上するのは当然
社会通念上、『子供は国の宝』なわけですし、親としても自分の命よりも子供の命を優先するのは当然なわけです。
ですから、子供を犠牲にしかねない高知県黒潮町の避難訓練には非難殺到するのは必然であると言えるでしょう。
子供目線考えるなら子供も救助の知識は学ばせた方が良いケースもある
親が我が子を助けたいのと同じで、子供も両親を助けたいと思うわけです。
特に小学生ぐらいの子供にとって両親の存在は何よりも大切です。
津波の到着予想時間に余裕がある状況で、「救助の知識が無い」という理由だけで両親を見殺しにしなければいけない状況になれば、子供は一生後悔することになります。
もちろん、非常時ですから両親を見殺しにしても誰も責める人はいないでしょう。しかし、一生後悔に苦しむことになるのは子供です。後悔は他人が変わってあげることは出来ないのです。
そういうケースを考えれば子供でも救助の知識は持っていたほうが良い場合もあるわけです。
『津波てんでんこ』にもアップデートが必要
『津波てんでんこ』という言葉があるように、「津波が来たら誰を待つことなくバラバラに逃げる」のが昔(1896年頃)からの教訓です。
しかし、この教訓は津波到着時間の予測が出来なかった時代の教訓なんですよね。
いつ来るか分からないのであれば一目散に逃げるのが最善だと思いますが、時代が変われば最善も変わります。
現在は津波到着時間の予測が高い精度で行えますし、現在も更に精度を高めるべく研究開発しているわけです。
技術の進歩により、避難にある程度の余裕が生まれる場合もあるわけです。地震発生から津波到着まで1時間以上という場合もあるんですよね。
そうなると今まで救えなかった命も救えるようになるわけです。
『津波てんでんこ』のそもそも成り立ちは「より多くの命を救うため」です。
ですから、時代に合わせて『津波てんでんこ』もアップデートするほうが理にかなっていると私は思います。
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なお、黒潮町としてはこの炎上は不本意で「訓練への参加に消極的だった高齢者に、子供たちから声掛けをすることで前向きに参加してもらうよう促すことが目的だった」と弁解しています。