ホリエモン「お前が終わってるんだよw」は最低だが意味がある言葉
先日、ホリエモンこと堀江貴文さんが、低収入でツラい状況から「日本は終わっている」と発言した人に対して、「お前が終わっているんだよw」と発言したことで炎上しました。
ホリエモンは度々社会的弱者をバカにするような発言を繰り返す最低な人間ですが、でも実は多くの人が真剣に考えなければならない意味がある事を発言しているんですよね。
というように、今回のホリエモンの発言には二面性があります。これについて掘り下げていきます。
ホリエモンの発言が最低なのは対象者の背景、境遇を考慮していないから
ホリエモンの「お前が終わっているんだよw」という発言を聞いて率直に私が思った事は、「ホリエモンってあいかわらず社会的弱者の背景、境遇を考えないクズだな」というものでした。
ホリエモンは「収入が高い職業に就こうと努力しなかったのが悪い」というような事を言っているわけですが、それって決め付けなんですよね。
人の人生は平等ではないという事が抜けた発言だと思います。例えば、
- 家庭環境の違い
- 学校内での立場の違い
- 生まれ持った資質の違い
ざっと思い付くだけでもこれだけの本人の意志では変えられない要素があるんですよね。
これらについて少し掘り下げます。
家庭環境の違い
家庭環境の違いは大きいです。
両親が教育熱心なケースもあれば、勉強なんてどうでもいいと考えるケースもあります。
他にも、大家族でまともに勉強が出来なかったり、貧困で勉強どころではないという家庭もありますよね。
学校内での立場の違い
学校生活においての立場の違いも重要です。
公立の小中学校ではとにかく色々な生徒がいます。真面目な人、悪ふざけしてばかりの人、イジメをする人といったように。
自分がいるクラスが真面目な人ばかりであれば勉強に集中できますが、悪ふざけやイジメをする人ばかりなら勉強どころではありません。
生まれ持った資質の違い
生まれ持った資質、要するに根本的な脳の違いもあります。
- 勉強をすんなり理解できる人
- 勉強を楽しく感じる人
がいる一方、
- 勉強を全く理解できない人
- 勉強が苦痛で仕方がない人
という人もいます。
ホリエモンは全くこういった事を考慮していないんですよね。取り上げた3つのうち1つだけ当てはまるなら挽回できるかもしれませんが、3つとも当てはまっている人もいるわけです。これを努力不足と切り捨てるのは乱暴過ぎますね。
大半の人は努力次第で「終わっている」を回避出来る
ホリエモンの発言は最低とは言え、多くの人にとっては核心をつく重要な言葉でもあります。
というのも、家庭環境も、学校での立場も、生まれ持った資質も平均的なのに努力を怠っている人が多いからです。
上に取り上げた不遇の人なんて日本には極一部で、大半は平均的な人なんですよね。でも、ワーキングプアと呼ばれる年収200万円以下の労働者は全体の約22%もいるんですよね(2017年 国税庁「民間給与実態統計調査」より)。
劣悪な境遇の人を全体の2%とした場合、残り20%は単なる努力不足が原因で低収入であると言えます。
そういう意味ではホリエモンの発言は日本全体への警告とも取れるわけです。
逆に言えば努力さえすれば「終わっている」状況を回避出来る人がほとんどなので、やはり努力は必要です。
そもそも「日本は終わってる」は間違っていない
そもそも、ホリエモンの「お前が終わっているんだよw」発言の発端となった「日本は終わっている」という発言は間違っていません。
上で話した通り、努力不足で低収入の人が多過ぎるからです。
国は国民によって成り立っているわけで、多くの国民が努力不足で成長が止まるなら、それはすなわち日本が終わっているという事になるわけです。
さらに、今後少子高齢化が加速して、1人当たりの年金負担額が増え、自分が貰える分は減るわけです。
また、日本の総人口も2065年には8808万人にまで減少すると言われています。わずか46年で約4000万人も減ってしまうんですよね。おそらくその後も減り続けるでしょう。
おそらく日本は今後50年間は衰退していくと思います。実質、日本は終わったようなものなんですよね。
ただこれは『日本が今のまま変わらなければ』という前提の話です。
なので、政治と国民の考え方が変われば、いくらでも挽回は可能です。「日本は終わってる」と諦めるのではなく、国民一人一人が考えを改め「日本を終わらせない」ように努力することが大切だと思います。