コラム.tokyo

政治・社会問題など堅めのニュースを素人目線で考察していくブログです

河野太郎外相「北朝鮮と断交を」と世界に呼びかけ。圧力に効果があった時こそ最終局面を迎える

   

河野太郎外相が「北朝鮮とは国交断絶を」と世界に要請し、更なる圧力をかけ北朝鮮を孤立させようとする狙いがあるわけです。

他にもトランプ大統領が「完全破壊する」などと脅しをかけ、安倍首相はそれを支持したことで、金正恩が更なる強く言葉で反発する危険な事態に至っています。

「それでは圧力に効果は無いのか?」と言う疑問が出てきますが、果たしてどうなのでしょうか?

圧力は効果あり。しかし日本の危機はさらに高まる

これまで掛けた圧力には一定の効果はあると思います。圧力に対し北朝鮮が強く反発するということは「嫌がっている」「圧力をかけられたくない」という事を意味しているわけですからね。

しかし、『圧力に効果がある事 = 日本の安全保持』では無いのは現状を見れば明白です。

日米が圧力を強まるたびにに北朝鮮の挑発はより過激になり、ミサイル発射実験や核実験をより多く繰り返すわけです。

しかも、今回の圧力によって北朝鮮のリ・ヨンホ外相は「太平洋上での水爆実験を行う可能性」を示唆しています。もし、弾道ミサイルに水爆を搭載して日本上空を通過させるようなことがあれば一大事です。

広島に落ちた原爆の数百倍~数千倍もの威力がある水爆が、万が一、日本の上空で爆発したり着弾するようなことがあれば、日本は壊滅的な被害を受ける事になるわけです。そうなれば戦争は回避できません。

最終局面では戦争か核容認を迫れられる可能性が高い

それでも圧力をかけ続け北朝鮮が降伏をすればハッピーエンドですが、そうなる望みはあまり高くはないと思います。

なぜなら、日米が北朝鮮の脅しに屈しないという事は、北朝鮮も日米の脅しには屈しない可能性が高いと考えるのが自然だからです。

アメリカと戦争を行ったイラクのサダム・フセイン元大統領は処刑されたわけですから、「大人しく降伏したら自分も処刑される」と考える可能性があり、「死ぬぐらいなら戦争を選ぶ」という選択を取るかも知れないんですよね。かつての日本兵は降伏するぐらいなら自爆・自殺を選んでいたわけですから同じような事が起こる可能性は十分考えられるのです。

そして、圧力の手段にも限界があります。全ての策が尽きた時、最終局面を迎えます。

最終局面では2つの選択肢を選ばざるを得ないでしょう。

  • 戦争をしてでも核放棄させる
  • 核保有を認め、国際社会の監視の基、事態の鎮静化を図る

私個人の考えとしては、最終局面に達しこれら2つの選択を迫られる前に、北朝鮮の挑発行為の過激化により偶発的に戦争が起きてしまうのではないか?と考えています。そうならない事を願うばかりです。

国交断絶の要請は日本が世界に敵視されるリスクがある

話は戻り、河野太郎外相が世界に北朝鮮との国交断絶を求めたことについては、新たな敵を作る可能性があると考えています。

北朝鮮と国交がある国が北朝鮮と国交断絶すれば、その国は北朝鮮から敵視され危機的に状況に立たされる可能性があるわけです。日本を守る為に外国に危険を強いる権利があるのでしょうか? 「日本は自分勝手な国だ」などと敵視されかねないのです。

それにもし、アメリカから「イラクと国交断絶しろ」と言われたら日本はどうするのでしょうか? アメリカとイラクは国交断絶状態ですが、イラクは親日国なんですよね。日本が国交断絶すればイラクは敵国になり日本が標的になる可能性もあるのです。それと同じ事を河野太郎外相は世界に要請したわけです。

政府はリスクへの対策と国民への説明を

安倍首相は「対話は意味が無い。圧力がすべてだ」などと言って、一貫して圧力をかけ続けていますが、ここまで説明したリスクを国民に説明しようとしないんですよね。

それどころか、このまま圧力をかけ続ければ戦争になる可能性もあるのに、そうなった時の具体的な対策が示されていない事に大きな疑問と不安を感じます。そういう事態を想定しているのであれば、今、呑気に解散総選挙などやらず、地下シェルターの全国配備に心血を注ぐべきでは無いでしょうか。

「北朝鮮問題の長期戦を考えて今のうちの解散が必要」という声もありますが、長期戦になればなるほど日本上空にミサイルが飛ぶ回数が増え、偶発的に戦争が起きる可能性が高くなるのです。ですから、尚更そうしないために今解散総選挙をやるべきではないのです。

安倍首相の首尾一貫しない行動に国民の不安は高まるばかりです。不安が最高潮に達すれば、あらぬ事態を生み出しかねません。安倍首相はしっかりと説明責任を果たすべきです。

 - 雑記 , ,