アントニオ猪木議員の北朝鮮訪問は意味が無いのか?
先日、アントニオ猪木議員が北朝鮮を訪問したことが問題になっています。
菅官房長官は「北朝鮮の訪問は見送るように」と猪木議員を制止し、国民も「一体何をしに北朝鮮に行ったの?」「北朝鮮のスパイでは?」などと批判的です。
しかし私は、猪木議員の訪朝はかなり意味があるのもだと確信しています。その理由について説明します。
猪木議員にはイラクで日本人46人の人質を救出した功績がある
湾岸戦争時代、サダム・フセイン政権下のイラクで日本人46人が人質になったのですが、当時、政府間の交渉は難航し、外務省は解決することが出来なかったそうです。
そこで一肌脱いだのが当時まだプロレスラーだった猪木議員。「イラクで平和の祭典を行う」と宣言し、自費で飛行機をチャーターしイラクに入国します。
日本人が人質状態であるのにもかかわらず、現地で『平和の祭典(プロレス、ロックコンサート、日本芸能など)』をやるなんて普通ではありませんが、無事終了。これがサダム・フセインの心を動かし人質を解放されたのです。
サダム・フセイン大統領がイラク戦争後に死刑執行されたことは有名ですが、そんな人の心を動かし人質を解放した実績が猪木議員にはあるのです。
「何の為に行ったんだ!?」と言う人もいますが、もしかしたら9月9日の北朝鮮建国記念日にミサイル発射が無かったのも、ミサイル発射の頻度がこの程度で済んでいるのも猪木外交の成果かも知れません。
対話は粘り強くやり続ける事に意味がある
目に見えた成果が無いと「意味が無い」という人がいますが、対話とは『信頼の積み重ね』なので、何度も粘り強く続けることが大切なんです。
仕事だって同じですよね?
出社1日目の人と、勤続10年の人では信頼関係が全く異なるわけです。
だから、一見意味が無いようでも対話を繰り返すことが大切なんです。
対話を繰り返すことでいつか交渉のチャンスが訪れるはずです。北朝鮮にとって核兵器は要(かなめ)でしょうから、放棄させることは難しいとしても、ミサイル発射実験の頻度を減らしたり、落下地点などの交渉は十分可能だと思います。なぜなら、あのサダム・フセインから人質を解放させることが出来たわけですからね。
北朝鮮が経済の発展をアピールする理由
最近、北朝鮮に高層ビルが建ったりすると大々的にアピールしますよね。これは強国をアピールする目的もあると思いますが、根本は「北朝鮮は良い国だと思ってもらいたい」という思いがあると思うんですよね。
北朝鮮は良い国というイメージが定着すれば、観光客は増え経済が潤います。また、観光客が増えれば米国が軍事力行使をしてくる恐れも少なくなるでしょう。
要するに、北朝鮮も戦争はしたくないし、経済を発展させてまともな国にしたいという思いがあるのです。
安倍首相とトランプと金正恩でゴルフ外交でもすべき
一番問題だと思うのが、当事者である安倍首相とトランプ大統領が金正恩と対面したことが無いということなんです。
対面したことが無いという事はネット上の会話と同じです。ネットと実物では互いの印象が大分変わるわけです。
例えば、ネット上ではネトウヨだったりパヨクだったりする人が、実際会ってみると意外とまともだったりすることも珍しくないんですよね。
北朝鮮を擁護するわけでは無いですが、まずは一度顔を合わせるべきだと思います。ゴルフ外交でもやればいいと思います。それで核放棄とまでは難しいでしょうが、互いの不信感や緊張感が解消されるだけでも大きな前進だと思います。