日テレの24時間テレビは障がい者を利用した『感動ポルノ』でも『似非チャリティー』でもない理由
先日、お笑い芸人のブルゾンちえみさんが24時間マラソンを務めた日テレの24時間テレビが瞬間視聴率40%超えという大きな成果を得たことで話題になっていますね。
多くの人がこの番組を見て「自分も頑張ろう」とか「障がい者の為に何かできる事はないか」といった前向きな気持ちになるわけです。そして多くの募金が集まり、障がい者の支援に役立てられるわけですから、これ以上社会貢献している番組は他に無いと言っても過言ではありません。
しかし、こんな素晴らしいチャリティー番組を障がい者を利用した『感動ポルノ』だと批判する人達がいます。
果たして本当に24時間テレビは感動ポルノなのでしょうか?私はそうは思いません。その理由を説明します。
24時間テレビこそ健常者と障がい者が平等である数少ない番組である
昔はどうか分かりませんが、少なくともここ10年間は障がい者の出し物だけではなく健常者によるチャレンジも放送されているわけです。24時間マラソンが良い例です。
普段は障がい者が一般的なテレビ番組(バラエティーなど)に出演する事はまずありません。私たちは無意識にそれが当たり前だと思い込んでいますが、この状況こそが不平等であり差別的だと思うんですよね。
しかし、24時間番組では障がい者と健常者が共演しています。私たちは普段障がい者をテレビ番組で目にすることが無いせいで、「障がい者を利用している」と錯覚してしまいがちですが、障がい者と健常者が分け隔てなく共演する24時間テレビこそが平等だと思うんですよね。
「無理矢理出演させられている」と障がい者の気持ち代弁しメディア批判の材料にするな
一部には「障がい者は無理矢理テレビ出演させられている」と言ってテレビ・メディア批判する人がいますが、それも障がい者の人達を見下す行為だと思います。
なぜなら、テレビ出演している障がい者は自分の意思で出演しているからです。自分の意思が持てない重度の障害であればテレビでパフォーマンスなんて出来ませんからね。内気な性格で断れず嫌々参加する人もいると思いますが、それは健常者も同じです。
それに、集団生活では「やりたく無い事でもやる」という事も時には必要です。障がい者だからと言って特別扱いしてばかりは自立を遠ざけてしまいます。
『平等』とは必要なサポートはしっかり行いつつも過保護にならない事だと思います。だから、勝手に障がい者の代弁をしてメディア批判に利用するような事をやってはならないのです。
「チャリティー番組にギャラを払うな」に疑問
チャリティー番組にギャラが出る事に納得がいかない人がいるようです。
しかし、よく考えてみてください。
24時間テレビは制作に数ケ月かかる大プロジェクトです。つまり、「ノーギャラで働け」という主張は「数ケ月タダ働きしろ」と言ってるのと同じなんです。
ブラック企業が問題視されている中、数ケ月タダ働きなんて出来るわけがありません。そもそも生活が成り立ちませんよね。
24時間テレビは国民の募金・ボランティア意識を高める為の番組と考えれば、ギャラが出るのもおかしくないですし、結果的に障がい者などの支援にも貢献できているのですから、大変意義のある番組だと思います。