安倍内閣の不支持率が支持率を上回る。誠実さがあれはこうはならなかった。
19日、NNNの報道によると安倍内閣の支持率が39.8%、不支持率が41.8%と不支持率が支持率を上回る結果が出ています。各メディアで数字に違いはあるものの、支持率大幅低下は共通しているようです。
ここまで支持率が急激に低下した理由は何か? これについてはメディアが報道しています。
安倍内閣支持率低下の理由は『不誠実さ』にあり
安倍政権になって経済政策については「株価が上がった」などと評価する声が一定数あるようですが、それ以外の部分では支持率低下を招いたと考えられます。特に、『説明責任』の部分で大きく評価を落していると考えられるんですね。
これまで安倍首相は『特定秘密保護法』、『安保法制』、『共謀罪』、『森友学園問題』、『加計学園問題』といった事で、「説明責任を果たす」、「国民に理解を得られるように」などと言ってきましたが、結果的に国民に対しまともな説明をしていないんですよね。
これは首相や政権の能力というよりも『人間性』の問題です。要するに不誠実な人に国家を任せられないと思う国民が増えてきたという事なのでしょう。
それは数字にも表れています。
安倍政権寄りの報道をすることが多い産経新聞の世論調査を見てみましょう。
行政がゆがめられたことはないとする政府側の説明に…
「納得できない」としたのは73・8%で、「納得できる」は18・1%
加計学園をめぐる記録文書についての政府の調査で真相が…
「明らかになったと思う」は9・3%、「思わない」は84・9%
「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法について、与党が参院法務委員会の採決を省略する異例の手続きをとったことについて…
67・7%が「よくなかった」と批判。
あの産経新聞でさえこういった結果が出ているわけです。
逆に言えば、説明責任を果たし誠実な対応をしていれば今も高い支持率を保っているはずです。それが支持率低下の原因なわけですからね。
なぜ安倍内閣は誠実な対応が出来ない2つの理由
経済政策や外交のセンスが全く無く支持率が低下するなら理解できるのですが、今回支持率が低下した原因はちょっとした心掛けで回避する事が出来るはずなんですよね、本来なら。
なぜ、そんなに簡単な事が大の大人に出来ないのか?推測するに2つほど理由が考えられます。
正直に事実を話せないワケがある
特に森友学園問題や加計学園問題において言える事ですが、安倍政権は世論に反し調査や証人喚問を拒み続けてきたわけです。世論に反した事をすれば支持率が下がり自らの首を絞めるのは目に見えているわけです。
そういったリスクがあるのに拒否するのは、正直に事実を話したらそれ以上に大きなリスクがあるからと考える事が出来るわけです。
例えば、政治家の汚職・政治資金問題などは度々起きているわけですよね。舛添氏、甘利氏、田母神氏などが話題になりました。公になった問題だけでもこれだけの数があるわけですから、見えないところではその何倍もの不正なやり取りが行われていると考えるのが自然です。
ですから、歯切れの悪い対応をされると、森友学園問題や加計学園問題においても良くないお金の流れがあるのでは?と疑ってしまいますよね。
一強であることの怠慢・国民の軽視
これも最近言われている事ですが、『安倍一強』であることの弊害が出てきているのかも知れません。
一強の状態は大まかに言ってしまえば『独裁状態』なんですよね。北朝鮮を見れば分かるように独裁者は好き放題出来てしまうわけです。
つまり安倍首相は「どうせ支持されるのだから説明なんて必要ない」「説明しなくても国民は忘れる」「国民は支持しているのだから自分がやることは正しい」などと思っている可能性があります。怠慢ですね。そして、支持されるがあまり王様気分になって国民を見下しているのかも知れません。
誠実さ・信用の無さは日本の政治家全体の問題
不誠実で信用されていないのは安倍政権だけではありません。同じく野党もそうだから支持率が高まらないのです(野党の場合は政治力事態が欠けているのが主な原因かも知れませんが)。
どんなに有能な政治家であっても不誠実で信用され無いのは致命的な欠点になります。国民が見抜ければまだ良い方です。アドルフ・ヒトラーのように権力を手にした途端に暴挙に出られたらたまったものではありません。国民は権力を悪用されることを心配しているわけです。
日本を安心して任せられる政治家が出てくることを願うばかりです。