なぜ愛国者を自称する人は自分に甘く他人に厳しいのか?
愛国者を自称する人の何割かは自分に甘く他人に厳しい傾向があるようです。
例えば、自称愛国者たちは左翼思想の人たちを反日・売国奴呼ばわりし、中国や韓国に対しては常に非難を浴びせています。一方で、自身が行う差別行為・ヘイトスピーチはまるで問題にしません。また以前、元航空自衛隊幕僚長の田母神俊雄氏が贈賄で逮捕されましたが、田母神氏は罪から逃れる為か主張が二転三転するという不誠実な対応を見せているのに、それでもまだ擁護姿勢を見せています。
もちろん、左翼、中国人、韓国人にも悪い人間はいます。そういう人が非難されるのは当然です。ところが、そういった特定の人のみならず、全くの無関係な人まで一緒くたにして非難しているのが現状なのです。これは、明らかな差別行為です。
なぜ自称愛国者はこうなのか?
それには2つの理由があると考えます。
自分に甘く他人に厳しい2つの理由
まず1つ目です。
いわゆる「愛国無罪」というやつなのでしょう。
「自分は日本を愛している、だから自分の行為は国益にかなうのだ」と自己正当化し、逆に「左翼や中韓は日本の敵だから、奴らのやることは反日行為に決まっている」と根拠も無く思い込んでいるのでしょう。
2つ目は「相手がやってるから自分もやる理論」です。とても幼稚な考えですが、こういう人がとにかく多いです。
例えば、中国人や韓国人にヘイトスピーチを行うネトウヨたちは「中国人や韓国人もヘイトスピーチをやってる!」と言って自身のヘイトスピーチを正当化しているわけです。ヘイトスピーチをした本人に対してやり返すなら正当性がありますが、彼らのやっていることは不特定多数に対するヘイトスピーチです。言ってしまえば「言葉のテロ」です。こんな事をやっても事態は改善するどころか悪化する一方です。
本当の愛国者であれば関係を改善する為の行動を取るべきです。自称愛国者が嫌う左翼がやっているような中国や韓国との友好関係を深める方が余程国益にかなう行為ではないでしょうか。
日本を三流国家にしない為に
右翼でも左翼でもない普通の人からすれば外国人に対する差別行為やヘイトスピーチは、紛れもなく日本を貶める反日行為です。「愛国者」を自称する人達にはそれが分からないのか、それとも分かっているけど見て見ぬふりをしているのか…。いずれにしろ、そういう歪んだ愛国心によって日本の地位を下げている事は間違いないのです。
愛国心を盾にして好き放題やっていては日本はいずれ三流国家に成り下がることでしょう。日本が先進国であり続けるためには世界各国の見本になるような行動を取り続けなければなりません。