【三重・中2女子誘拐事件】犯人がした事は本当に誘拐だったのか?
2016/04/01
【注意】こちらは今話題になっている埼玉・朝霞市の女子中学生誘拐事件の記事ではありません。今話題になっている方の誘拐事件についてはこちらの記事をご覧ください。
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先日、三重県御浜町で中学2年生女子 長山李穂さんが誘拐され、1ヶ月もの間行方不明でしたが、先日無事保護されたようです。衰弱した様子もなく健康状態にも問題なかったようです。
長山さんが保護された場所は、三重県御浜町から直線距離で400キロ以上離れた高知県高知市にある、誘拐した犯人 波川智央容疑者の自宅とのこと。 また、波川容疑者はシングルファザーで4歳の息子と同居中とのことです。
未成年を1ヶ月もの間、親権者の許可を得ることなく連れ出せばいかなる理由があっても、法律上は誘拐になるとは思います。
しかし、波川容疑者に誘拐の意図はあったのか、という点が個人的には気がかりなんですよね。
波川容疑者は「彼女が家出を望んでいたから」と誘拐を否定しています。
実際、長山さんは出会い系サイトに「家出したい」という書き込みを事件前にしていて、その書き込みを辿ることで、波川容疑者が犯人だと特定できたわけです。
普通の人なら、いくら「家出したい」と言われても逮捕されるリスクを冒してまで連れ出す事はしません。しかし、法律に極端に疎い人であれば親切心で連れ出してしまう事も考えられない事はないと思うんですよね。
保護目的で連れ出した可能性
「家出したい」と周囲に訴えていたということは、「家庭に問題があるから家に居たくない」と言ってるのと同じ事だと思うんですよね。
実際に家庭に問題があったのかは分かりません。ただ単に長山さんが反抗期だっただけなのかも知れません。
しかし、波川容疑者が「家出したい」という言葉を重く受け止めていたとしたらどうでしょうか・・・?
虐待されているのではないか?
自殺してしまうのではないか?
そういう考えに支配されてしまったとしたら「保護しよう」という行動を取る可能性は十分に考えられると思うんですよね。
「警察や児童相談所に通報・相談すればいい」と思う人もいると思いますが、警察や児童相談所が適切な対応をしてくれなければ虐待は悪化してしまうわけです。なので、波川容疑者の取った行動は正義感によるものだった可能性もあるんですよね。
人身売買目的の可能性
真相は波川容疑者にしか分かりませんが、もしかしたら人身売買のような目的の為に誘拐した可能性もあるんですよね。なので、最悪のケースを回避できたという意味では良かったのでしょう。
4歳の息子を育てている親(子煩悩な良い親だという証言もあります)なので無茶な事はしないだろうという気持ちもありますが、30日間行方不明だった事実があるので安易には信用出来ません。最低限少女の自宅に連絡を入れるということは出来るはずですからね。
家庭環境を変えなければ解決ではない
この事件は長山さん発信で始まったことなので、長山さん自身この結末には納得いかないでしょうね。自分の要望を応えてくれる親切な人が逮捕されてしまったわけですから。
今回の件で親子仲が深まれば良いですが、おそらく逆効果になってしまうのではないでしょうか。
「家出したい」と思わせてしまう家庭環境を変えなければ、本当の解決とはならないと思います。
マスコミの報道の在り方にも疑問
今回の事件、法律に当てはめると誘拐ということになりますが、現段階では「誘拐の意図」があったかは分かっていません。
つまり、「”家出したい”と言う少女を助けただけ」の可能性もあるんですよね。この場合、法律的には問題があるとは言え、道徳的な問題はほとんど無いと言えます。万引きの方がよほどタチが悪いのではないでしょうか?
それなのに、ニュースでは犯人の顔写真を公開し大々的に報道、まるで無差別殺人犯であるかのような取り上げ方なんですよね。
気を引かせて視聴率を稼ごうとしているのではないかと勘繰ってしまいますね。