ポケモンGOが遂に規制。死亡事故が起きてやっとの対応はメーカーの怠慢である
車の運転中にポケモンGOを遊んでいたことで起きた死亡事故をきっかけに、移動中はポケストップ利用不可、ポケモン捕獲不可といった制限がアップデートにより実装されました。
ところがこのアップデートを不満に思っている人が結構いるようなんですよね。
- 「悪いのは運転手だろ。規制の必要はない」
- 「包丁は危ないから売るなと言ってるのと同じ」
- 「こうやって文化は衰退していく」
こんな感じで、要は自分が移動中に遊びたいから屁理屈こねて文句言っているのでしょう。
「悪いのは運転手だろ。規制の必要はない」への反論
運転手が悪いのは当たり前の事です。しかし、それで済ませてしまっては同じ事故・事件が繰り返されるだけです。
いつの時代も悪い人間は一定の割合で存在するわけです。それを「仕方が無い」で済ませてしまっては被害者が浮かばれないですよね。だから、メーカーは最大限安全への配慮をする義務があるのです。
「包丁は危ないから売るなと言ってるのと同じ」への反論
これは屁理屈以外の何物でもありません。
今回の「移動中は利用不可」になる制限は、「包丁は危ないから売るな」ではなく「手を滑らせて怪我をしないように滑り止めを付けろ」と言っているんですよね。「ポケモンGOを廃止しろ」ではなく、あくまで「移動中の利用は禁止しろ」という事なんです。
「こうやって文化は衰退していく」への反論
確かに一理あります。
しかし、自由には制限が付き物です。
例えば法律。法律が無ければ無法地帯つまり完全な自由です。でも、それでは成り立たないから法規制して行動を制限することで文化が成り立つのです。
そもそも文化とは制限の中に作られたモノです。
例えば茶道。茶道には厳格なルール(制限)があるわけです。何をやっても自由ならそれは茶道とは言えないでしょう。
だからこそ、ポケモンGOを新たな文化にしたければ、規制すべきところはキチンと規制することが大切なんです。
犠牲が出るまで対応しなかったメーカーの責任は重い
そもそもですが、犠牲が出て初めて対応するとか遅すぎますよね。
日本でのサービス開始前から海外でトラブルが多発していて問題視されていたわけですよね。本来なら日本国内でのサービスを見合わせるか、問題を改善してからリリースするべきだったのにそれを怠ったわけです。
そして、不安は的中。運転中のポケモンGOにより幼い命が奪われてしまったわけです。海外で多発している事故を見れば、このような事故が起こるのは間違いなく予測出来たわけですよね。しかし、移動中の利用を制限してしまってはポケモンGOの利用者が大幅に減り利益も減ってしまうわけです。つまり、死者が出ると分かっていながらも利益優先でサービスを開始したと推測できます。
ポケモンGOの開発メーカーは任天堂ではありませんが、利益の一部をもらう契約になっているわけですから、当然責任の一部も任天堂が負うべきです。そもそも移動中の利用を促進するようなゲームをOKしてしまった任天堂の判断に疑問です。素人でさえ予想できる危険性をなぜプロが見逃すのか不思議でなりません。
結局は他人事にしか思っていない
「規制するな」と言う人、そして対応が遅れたメーカー、いずれも他人事にしか思っていないんですよね。
「自分は事故に巻き込まれるわけがない」と思っているから、こういった発言が出来たり、対応が後手に回るんです。
自分や自分の家族が事故に巻き込まれると分かっていたら誰もが真逆の行動を取るはずです。
他人の立場に立って考えていればこのような悲惨な事故は未然に防げていただけに残念です。