PC遠隔操作事件のような犯罪が当たり前のように行われる日が来る可能性は高い
2014/08/14
先日終結したPC遠隔操作事件。各メディアで連日取り上げられ大きく注目された事件です。
犯人は片山祐輔。元IT企業の会社員、プログラマー。
そして、片山祐輔被告はサイコパスの疑いがあるとされています。
事件の内容や片山被告の人格を見ていくと非常に高度で特殊な犯罪だと思うかもしれません。しかし、近い将来このような犯罪が万引きのような感覚で行われる日が来る可能性があるのではないかと私は考えます。
”片山祐輔”予備軍が既に大勢いる
片山被告は犯行の動機を「最初は腕試しのつもりでやった」と話しています。そして「実際に殺人を犯すつもりは無かった」という旨の内容も発言しています。いわばゲーム感覚なわけです。
世間に目を向けてみると、Yahoo!ニュースのコメント欄や2ちゃんねるには誹謗中傷や相手を罵る行為が当たり前のように見受けられます。共感者を含めるとその数、数万人規模です。日本人の1%がサイコパスとも言われるくらいですから彼らもそうなのかも知れません。
基本的にネットの誹謗中傷は無視すれば広がる可能性は低く、反対意見が多いほど騒動が大きくなっていきます。リアクションがあるから誹謗中傷をしている場合が多いわけです。つまりこれもゲーム感覚に近いと考えられます。
ほとんどの人はゲーム感覚であれ殺害予告をすれば逮捕されると知っている為、誹謗中傷をする程度にとどめていると考えられますが、本質的には片山被告とネット中傷を日常的に行っている人は同じだと思います。
ITスキルが重要視されている現在、間違いなくそういった犯罪は増える!
技術者育成の為、平成24年に中学生のプログラミング教育が必修化されました。
このことにより今後は国民全体のITスキルが向上するわけです。
そうなると片山被告のように「自分は捕まらない」と自分の実力を過信し、誹謗中傷で済んでいたものがエスカレートし殺害予告にまで発展する可能性は十分にありうるわけです。
ゲーム感覚・嫌がらせ目的なら誹謗中傷も殺害予告も本質的には変わらないわけですからね。
さすがにPC遠隔操作はそれなりのスキルを要するはずなので模倣する人は少ないと思いますが、身元を特定できない方法での殺害予告は確実に増えるのではないでしょうか。
終わりに
以前からネットの進化に法律が追いついていないと問題視されていますが、今のままでは今後ますますその傾向が強くなるでしょう。国家は柔軟性・迅速性をもって対応していく必要があると思います。