【東京入管落書き問題】日本人による難民差別が酷い件
2018/12/11
先日、東京入国管理局(東京入管)がこのようなツイートをしたことで炎上状態となっています。
~落書きは止めましょう~
11月19日早朝,港南大橋歩道上にて。
表現の自由は重要ですが,公共物です。
少しひどくはないですか。。。 pic.twitter.com/eHVO1f37jR— 東京入国管理局 (@IMMI_TOKYO) 2018年11月20日
入管は『FREE REFUGEES(難民解放を)』という落書きに対して、このようなツイートをしたわけですが、何も事情を知らない人であれば「落書きが悪いのは当然でしょ?」と思われるかも知れません。
しかし、入管がやってきたを知ったらそうは言えなくなるかも知れません。
人権を無視する入国管理局
■東京入管、難民に関する落書きに「止めましょう」とツイート 批判の声も
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/immi-moj4
こちらの記事にはこう書かれています。
茨城県牛久市に342人も収容し、最長収容は4年3ヶ月です。外出もネットもできず病気も放置。在留資格は重要ですが、人間です。少しひどくはないですか
入管は難民を無期限に収容し最長で4年3ヶ月ものあいだ拘束。しかも、外出もできず病気になっても放置です。刑務所ですら病気を放置するなんてことは無いですから、それ以下の扱いをしているという事になります。
これを人権侵害と言わず何と言うのでしょうか?
好んで無期限収容される難民はいない
「在留資格がないのだから収容されて当然だ」と主張する人がいますが、そもそも難民とは何か知っているのか疑問です。
難民とは自国の治安状況等が悪くて帰国が出来ない人の事を言います。好き好んで4年3ヶ月も監禁状態の状況下にいるわけでは無いのです。帰国出来るならとっくに帰国しているんですよね。
つまり、本来なら難民は保護されるべきなのに、入管は監禁という真逆の事をやっているわけです。
『FREE REFUGEES』という落書きにはこういった背景があるんですよね。
入管の人権侵害行為をわかってて落書きを批判する差別主義者たち
まず、こちらの記事をご覧ください。
■東京入管「難民解放の落書きやめて」ツイートに批判殺到「ひどいのは、お前らだ」
https://www.bengo4.com/internet/n_8892/
この記事は、入管の人権侵害行為について指摘する内容が書かれています。つまり、『なぜそういった落書きがされるのか?』という主旨の記事です。
問題なのはこの記事に対するコメント。ツイッターなどでは「落書きは悪いだろ」とか「落書きという犯罪行為を擁護するのか?」というトンチンカンなコメントをしているんですよね。
『なぜそういった落書きがされるのか?』という議題に「落書きが悪い」という返しは噛み合っていないわけです。例えるなら、『イジメを無くすにはどうするべきか?』というテーマに「イジメは悪い」と言うのと同じです。全く噛み合っていないですし、議論の妨害行為でしかありません。
記事の主旨を理解せずにこうしたトンチンカンなコメントをしているならまだしも、分かってやっているならただ妨害行為でしかなく、難民に対する差別意識があるからこういった妨害行為をするのだと思います。
これが拉致監禁被害者家族の落書きなら?
落書きを批判している全ての人に問いたいですが、もしこの落書きが『子供が拉致監禁されています。助けてください』という内容だったらどう思いますか?
呑気に「落書きは酷い」なんて言っていられる人はいないでしょう。「ヤバくない?早く警察に通報した方がよいのでは?」という感情が働く人が大半を占めると思います。
今回の件もこれと大差無い事なんですよね。4年3か月も監禁状態で病気も放置だなんてまともな状況ではないですからね。実際、自殺者が出るくらい酷い状況なんですよね。
4月13日のインド人男性の自殺から一ヶ月も経たない5月14日にふたたび東日本入国管理センターで40代ブラジル人が自殺未遂! IWJは入管に直撃取材!
落書きが消された模様…。しかし大きな問題が
どうやら『FREE REFUGEES』の落書きは消されたようです。そして、ある事実から消したのは入管であることが発覚しました。
落書きは消えていました。一方、入国管理局による収容者への虐待、人権侵害はなくなったのでしょうか?すぐ近くにある落書きが消えていないのも象徴的に感じます。 pic.twitter.com/OV6vGg542B
— かりん (@mikatsuki10) 2018年11月23日
最初に紹介したツイートで入管は『表現の自由は重要ですが,公共物です。少しひどくはないですか。。。』と言っています。
このツイートを言い換えれば「表現の自由は尊重しますが、落書きは悪いことです」という事です。しかし、入管はツイートとは真逆の考えを持っている事が分かります。
なぜなら、『FREE REFUGEES(表現の自由)』だけをピンポイントで消し、他の落書きはそのままだからです。入管にとって都合の悪い”表現”だけが消されているのです。
普通の清掃業者ならくまなく落書きを消すはずですよね。入管の信用がガタ落ちです。
ルールよりも人権を尊重しなければならない
ルール(法律)を守る事は大切ですが、それは人権尊重されることが前提です。
人権無視のルールなど守る必要は無いと思います。
なぜなら、人権の尊重は憲法に定義されており、ルールは憲法の中で作るものだからです。憲法違反のルールは成立しないのです。
とはいえ、今回の件に関して言えば、落書き以外の方法で難民の人権を訴えるべきだったと思いますが、人権無視の入管がルールを盾に抑圧するのは卑劣であると言わざるを得ません。