安倍政権、原発の100倍危険な「もんじゅ」の存続表明。その本当の理由とは?
原発から出た廃棄物のリサイクルが可能ということで「夢の原子炉」と言われていた高速増殖炉「もんじゅ」ですが、数多くの危険性や事故により長らく稼動停止しています。
そうであるにもかかわらず安倍政権は「もんじゅ」の存続を表明しました。しかし、「もんじゅ」の受け皿は見つかっておらず、先行き不透明な状態です。一体どういうつもりで存続表明したのか疑問に感じざるを得ません…。
そもそも停止中の「もんじゅ」にはどういった危険性があるのでしょうか?
もんじゅの危険性とは?
具体的にどういった危険性があるかをこちらのブログから引用します
1.核暴走しやすい
→軽水炉の250倍の速度。一瞬にして手がつけられなくなる。
→燃料がちょっと変形しただけで核暴走する。
→ナトリウムに泡が入ると、一気に出力拡大し、暴走する。2.冷却材がナトリウム
→空気に触れると燃え、水に触れると爆発。コンクリートに触れても爆発。鉄も溶かしてしまう。
→不透明なので、炉の中が見えない。ロボットによる手探りしかない。3.プルトニウム(猛毒)を使う
→1gで数百万人を殺すことができる猛毒である。
→再処理工場は事故が無くても、原発の数百倍の放射能を垂れ流す。4.地震に弱い構造
→軽水炉300度に対し、高速増殖炉は500度で運転している。
→パイプを10倍以上長くする、パイプが膨張するので固定しないで動くように取り付ける。
→大地震があったら、諦めてもらうしかない。
東日本大震災での福島原発も酷いものでしたが、原発の100倍の危険性があると言われている「もんじゅ」が損傷していたらと思うと恐ろしいですよね。日本全域が汚染されてしまうレベル、もしかしたらそれ以上かも知れません。
それぐらい「もんじゅ」は危険なもので、フランスやアメリカは数十年前から実験を中止しているんですよね。
地震大国の日本では更にリスクが高まる
さらに、日本は地震大国であり、他国よりも運用リスクが圧倒的に高いんですよね。
地震の揺れの大きさを表す単位に「ガル」が有りますが、「もんじゅ」は760ガルの耐震性能を持っています。一方で先日の熊本地震は1580ガル、東日本大震災は2933ガルを記録しています。
つまり、「もんじゅ」に大地震が直撃すれば間違いなく致命的なダメージを受けることになります。そうなれば日本の存続問題に関わってくるわけです。
停止中なのに毎日5,500万円もの維持費がかかっている
その危険性から長年停止中の「もんじゅ」ですが、それでも維持費に1日あたり5,500万円、年間200億円もの税金が投入されています。存続すればたとえ停止中でも永久にこれだけの費用がかかるんですよね。
政府が「もんじゅ」を存続する理由
欠陥だらけで停止中の「もんじゅ」に税金が延々と流れているわけですが、なぜ、そうまでして政府が「もんじゅ」を存続させるか分かりますか?
その理由は「もんじゅ」を廃炉したら原発を推進する事が出来なくなるからです。
安倍政権は原発を推進していますが、それは「もんじゅ」によって将来的に放射性廃棄物をリサイクル出来るという理由があるから推進できるのです。
当然「もんじゅ」が廃炉されれば原発推進に説得力が欠け続行が難しくなり、脱原発に方針を切り替えなくてはなくなります。
しかし、それも時すでに遅し。
これまで長い間危険性を指摘されていたにも関わらず膨大な税金も投資してきたわけです。
このタイミングで「脱原発を目指します」なんて言えば「何を今更!」と批判殺到するのは当然です。そして、大きく支持を落とし政権続行が難しくなるわけです。だから安倍政権は「もんじゅ」を存続する選択を取らざるを得ないのです。
つまり、安倍政権は国民の安全よりも政治生命を優先したのです。
国民のほぼ100%が反対。政府は一体誰の為に政治をしているのか?
ヤフーニュースのコメントやツイッターなどを色々と見ましたが、ホント「もんじゅ」存続を支持している人を見かけないんですよね。100人中1人いるかいないか本当そんな感じなんです。
ヘイトスピーチ規制法案ですら意見が分かれるのに、「もんじゅ」の存続に関しては国民の意思はほとんど共通しているんです。政府と国民の意見がここまで綺麗に割れる事案はいまだかつて見たことがありません。
以前、安保法制で言論封殺が問題になりましたが、今回の事案も同様です。明らかに国民の意見が軽視されています。そもそも「もんじゅ」の維持費用を負担してるのは国民です。政府のやってることはあまりに理不尽ではないでしょうか?
こんな政府を信用できますか?
勿論、「もんじゅ」が日本にとって大きな利益になる可能性はゼロではありません。
しかし、それは「滅多に当たらない1億円の宝くじに大量の投資をするようなもの」なんですよね。
日本の安全保障の為に安保法制を強行採決する一方で、国民の安全を脅かす「もんじゅ」の存続を表明する安倍政権。行動が支離滅裂過ぎて信頼性ゼロです。
こんな政府や政治家を信用できますか?
国民やマスコミは徹底的に追及すべきだと思います。