駆けつけ警護でイスラム国の掃討に自衛隊が参加する可能性
自衛隊の新たな任務として追加された「駆けつけ警護」ですが、”離れた場所にいる国連や民間NGOの職員、他国軍の兵士らが武装集団などに襲われた場合に助けに向かう任務”という内容である以上、自衛隊が武装勢力と戦闘することは必然です。
現在は南スーダンでの駆けつけ警護を行っているわけですが、世界を混沌に陥れているイスラム国(IS)についてはどうなるでしょうか。
日米同盟維持の為にイスラム国掃討に自衛隊参加はあり得る
トランプ氏が次期大統領に選ばられる以前は、「イスラム国の掃討に日本は参加しない」と安倍首相は名言していました。
ところが、日本にとって想定外のトランプ氏当選。トランプ氏は「在日米軍基地の全額負担」を公約にしたわけです。
それだけで済めばまだ良い方です。
トランプ氏の目的は「米国の負担を減らし、日本の負担を増やすこと」ですから、軍事費以外にも戦闘支援の要請もあり得るわけです。
安倍首相は日米同盟を最優先しているように思えますから、トランプ氏が「日米同盟の維持にはイスラム国の掃討に自衛隊も参加する必要がある」と要請されたら、OKしてしまう可能性は十分に考えられるわけです。
イスラム国掃討に参加すれば日本国内でテロが起こる可能性が高まる
イスラム国掃討に参加すれば確実に自衛隊が犠牲になるリスクが高まるわけですが、それだけではないのです。
イスラム国を空爆している国々ではイスラム国によるテロが発生しているわけです。
そこに日本が加わることになれば、当然日本もテロの対象になるわけです。
しかも、日本は他の国と違って「今までやらなかった事をやる」わけですから、他国より注目を浴び標的になる可能性はより一層高くなるかも知れないのです。
日本人にもイスラム国参加者が10名近くいると言われていますし、参加しようとしてトルコで拘束された日本人もいるわけですから、イスラム国に賛同する日本人は数百名はいてもおかしくないわけです。殺人カルト教団「オウム真理教」にだって当時1万人もの信者がいたわけですからね。
なので、イスラム国掃討に手を貸して憎悪を膨らませれば、外国人の入国を規制しようと、イスラム国に賛同する日本人によるテロが起こる可能性は十分に考えられるわけです。
日米同盟にこだわる時代は終わった
対イスラム国の事を考えるなら、日米同盟にこだわり過ぎる事は逆にリスクになる可能性があります。場合によっては同盟解消も検討した方が良いかも知れません。
トランプ氏はアメリカが世界の問題に干渉することは止める意向を強くアピールしています。つまり、これまで対立していた中国やロシアとも手を組む可能性も十分にあり得るわけです。
そうなると日本の立場が危うくなるわけですが、アメリカがどこの国と手を組むかはアメリカの自由ですから、日本がそれを制止することは出来ません。
よって、日本はこれまでと違う外交が求められるようになるわけです。
アメリカだけではなく、中国、ロシア、韓国とも友好関係を構築していく事が非常に重要になっていくはずです。安全保障で最も重要なのは敵を作らないことですから。