日本に北朝鮮を非難する資格無し
先日行われた北朝鮮による5回目の核実験に対し安倍首相は「厳重に抗議し、最も強い言葉で非難する」と発言しました。
確かに北朝鮮の核実験・ミサイル実験は日本にとって脅威です。直接日本を狙う可能性は限りなく少ないとしても、実験が失敗して運悪く日本で事故が起こる可能性はあるからです。だから、本来であれば日本は北朝鮮の暴挙に対し非難すべきなのです。
しかし、今の日本に北朝鮮を批判・非難する資格は無いと私は考えます。
その理由を説明していきたいと思います。
核実験を非難出来るのは核を持たない者だけ
相手を非難・批判する資格があるのは同じ事に関して非の打ち所が無い者だけです。これは世の中の常識です。
- 例えば、イジメをしている人が「イジメを止めろ」と言ったところで説得力があるでしょうか?
- 例えば、就職する気が無いニートが「早く就職しろよ」と言ったところで相手は耳を貸すでしょうか?
- 例えば、結婚した事が無い人が「結婚は良いものだ」と言ったところで信用できますか?
これと同じで、核実験・核開発も核保有する国が言ったところで説得力が無いのです。
「でも、日本は核実験・核武装もしてないでしょ?」そう思いますよね。
たしかに、日本は核保有していません。しかし、日本は核保有を検討しています。
安倍政権は日本の核武装を検討している
先日就任した稲田防衛大臣や小池都知事(元防衛大臣)は「日本は核武装すべき」という旨の発言しているんですよね(「正論」2011年3月号で「日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべき」と稲田氏)。
末端の国会議員が発言しているならまだしも、防衛大臣や都知事(元防衛大臣)が発言しているわけです。
さらに問題なのが安倍首相。
安倍首相は稲田氏と小池氏が「核武装すべき」発言をしている事を知りながら防衛大臣に起用しているんですよね。つまりこれは安倍首相自身が「日本は核武装すべき」と言っているのと同じなのです。
こんな状況で日本が北朝鮮に対し「厳重に抗議する」と言って説得力があるでしょうか? 北朝鮮からすれば「お前が言うな!」ですよね。自らを棚上げして相手を批判する事ほど情け無い事はありません。
ですから、今の日本、安倍政権に北朝鮮を非難する資格は無いのです。非難したところでそれは全く意味を成しません。
日本は主張に一貫性をもつべき
先日の広島記念式典での核廃絶の願いも「日本の核武装」発言で台無しです。そんな事なら安倍首相は出席しない方がまだマシだったと思います。
核武装するならするでそれを貫くべきです。それを国民が支持しなければ民意はそれを望まない、それだけの話なんですから(核武装するなら当然北朝鮮を批判する権利は無くなりますが)。
相手の顔色を見てコロコロ意見を変えるような一貫性の無い対応ばかりだから今の悪い状況があるんです。
韓国の慰安婦問題だってそうです。謝罪してみたり、捏造だと言ってみたり意見が二転三転してますよね。そんなんだから「反省が無い」と韓国に言われるんです。日韓基本条約によって一度は日本は非を認めたわけですから、その事に関しては度々相手に迫られても「その節は申し訳なかった」で通すべきなんですよね。勿論、「金銭的な賠償は済ませた」とぃう事実は貫くべきですが。
全てとは言いませんが、首尾一貫しない日本の姿勢が北朝鮮・韓国・中国の感情を逆撫でし、今の悪い状況を生み出した原因だと私は考えます。