日韓・日中関係を改善するには相手の考えを理解することが必要
2014/08/14
日韓・日中の領土問題や歴史問題についてネット世論では、日中韓いずれも「自国の主張が正しい。相手国は間違っている」という声が多く見受けられます。これはあまり良い傾向とは言えません。
主張することだけを繰り返せば関係は悪化し、最悪武力衝突になりかねない
このような「自国が正しく相手国が間違い」という意見を言い合っていては関係が改善する見込みはほとんど無いと思います。自分の意見を相手に押し付け相手の意見を一切受け入れなければ、当然相手は不快になり一切聞く耳を持たなくなるわけです。少し考えれば分かることですよね。
もし、このようなやり取りを続けていれば最終的には武力衝突になりかねません。武力でよって領土問題や歴史問題を解決したところで果たして意味があるのでしょうか? 外交に強い国になるかも知れません。しかし、それ以上に両国の関係は悪化するのは間違いないでしょう。過激派がテロを起こす可能性も高まります。武力により強引に解決したわけですから。領土問題や歴史問題を解決するために両国の関係を悪化させてしまっては本末転倒です。強い国になっても安心して生活できない国では意味がありません。
大切なのは相手の考えを理解すること
立場が違えば考えも違うのは当然のことです。
例えば、竹島問題に関して言えば日本の主張は「歴史的資料を見れば日本のものであることは明白」というものですが、韓国の主張は「実効支配してるのは韓国。数十年黙認してたのに何をいまさら・・・」といった感じでしょうか。
価値観・考え方は個人差があります。日本はアジア諸国の中で飛びぬけて裕福な国です。そういった要素も価値観・考え方に影響があるかも知れません。自分と異なる意見を拒絶していては対立を深めるだけです。主張するということはそれなりの理由があるわけです。その理由を知れば「なるほどね。そうだったのか。」と思うはずです。
先日、「ビートたけしのTVタックル」で、中国と韓国の特集が組まれていましたが、政治問題で自国の主張が正しいと思う中国・韓国人は半数以上でしたが、その一方で「日本が好き」だと言う人も半数以上を占めていました。これは価値観・考え方が人によって異なることを理解し、相手の考えを尊重出来ているから、「日本が好き」だと思えるのではないでしょうか。
相手の意見を理解することは、歴史問題、領土問題の解決には繋がらないかも知れませんが、感情面の改善には必ず繋がるはずです。
余談ですが、国としては領有権を他国に譲るわけにはいけませんので、自国に都合の悪いことは隠します。日本国内では韓国政府が嘘を付いているという認識ですが、実は日本も曖昧な主張をしています。例えば、首相官邸サイトには「遅くとも江戸時代初期にあたる17世紀半ばには、竹島の領有権を確立していました」と記載されていますが、当時は鬱陵島が竹島と呼ばれていた事実から、鬱陵島と竹島を混同していた可能性が高い為、江戸時代の資料は領有していた証拠とはなりません。このように必ずしも日本の主張が必ずしも筋が通っているとは限らないわけです。。