「地震と津波は世界を救う」と言ったジャッキー・チェンは反日なのか?
「好きな中国人は?」と聞かれて真っ先に思い浮かぶのが「ジャッキー・チェン」という人は多いと思う。特に30代、40代ぐらいの人は憧れの存在だったはずだ。それぐらい彼の身体能力は特筆したものだった。
そんなジャッキーだが反日的と思われる発言をいくつかしたことが物議を醸している(だいぶ昔のネタであることをご了承いただきたい)。
ジャッキーの反日的発言の真意は?
1つは領土問題について。ジャッキーは尖閣諸島についてこのように発言している。
「歴史的にも釣魚島は中国のものであることは疑いようがありません。この問題を解決するためのイベントを中国政府にお願いしたいですし、もし私がスーパーマンだとしたら、中国に釣魚島を引っぱってきます」
この発言対して日本人たちはこのような反応を見せている。
「恩を仇で返すとはな。日本の興行がなかったら香港のスター止りだったくせにな」
「ジャッキーは完全に中共の宣伝屋になってんな。二度と日本に来るなゴミ野郎が」
「小学生のころ、マジで自分にとってのヒーローだったよ。さよならジャッキー」
愛国心の強い方たちはご立腹のようだが、領土問題については何を言ったとしても反日とは言えないだろう。なぜなら、どの国であっても自国の歴史は正しいと思い込んでいるからだ。当然日本も例外ではない。
それに親日国で有名な台湾でさえも尖閣諸島は台湾のものだと主張しているわけだ。台湾と海上で小競り合いになった事は記憶に新しいだろう。もし、この発言によってジャッキーが反日と認定されるのであれば台湾人も反日という事になる。
続いて、もう一つの問題となっている発言。2013年のものだ。
こう言っては何だが、世界のどこかの国で災害が起こればいいと思う。 例えば、大地震や大津波のように。そういう時は、世界中が救援に立ち上がるだろう?そういうのを見ると、うれしく思うんだ
東日本大震災を彷彿とさせる発言だ。当然、言うまでもなく非難殺到。落胆の声で溢れている。
確かに、軽率な発言だ。しかし、この時既に東日本大震災から2年が経過しているのでタイムリーとは言い難い。それに、言葉選びが下手なだけで真意は伝わるはずだ。ジャッキーは東日本大震災で世界中の国が日本に尽くしてくれた事が嬉しかったのだろう。普段敵対し合っている国同士でもいざという時は協力し合えることを知ってもらいたかったのだ。つまりジャッキーの発言の意図は「災害が起きて欲しい」というよりも「災害の時の協力しあった気持ちを忘れないで欲しい」というニュアンスなのだろう。
それにジャッキーは東日本大震災の義捐金として3,200万円を日本に寄付している。そんな人が安易に人を傷付ける発言をするとは思えない。
反日は敵ではない。それどころか友好を築くことも可能だ
もし仮に、ジャッキーに反日思想があるとしてもそれは大した問題ではない。なぜなら、反日はあくでも政治的思想であり人柄とは無関係だからだ。それに反日感情は敵対感情では無い。反日感情は「日本のここを直して欲しい」という改善要求なのだ。「日本は滅びろ」と人の不幸を願う人は極一部の人だけだ。なぜなら反中、反韓感情を持っている日本人も「滅びろ」と人の不幸を願うような人は極一部の頭のおかしな人だけだからだ。
つまり、本来なら反日も反中も反韓も良好な人間関係を築くのに大した障害にはならない。それが障害になっているなら、「反日は敵」というあなたの思い込みがそうさせているだけなのだ。 そもそも反日という言葉を悪い意味で捉えている人が多すぎなのだ。「自分たちへの批判は自分たちの為になる」と考えればいくらか気持ちは楽になるはずだ。