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盲導犬(アイメイト)が刺される。タバコの火押し付け落書きも。差別広がる日本。いち早い法規制が必要である

      2015/11/06

先日、衝撃的な事件が報じられた。
全盲の男性が盲導犬(アイメイト)を連れて職場である店舗に向かうと、「それ、血じゃないの!?」と店長が声を上げた。どうやら通勤中に何者かが盲導犬を刺したようだ。

何者かが盲導犬を刺す 被害男性「これは自分の“傷”」

盲導犬は多少のことでは鳴かない様に訓練されているので、それをいいことに犯行に及んだと見られている。先日の佐世保女子高生殺害事件の犯人のようなサイコパス的人物の犯行かと思ったがどうやらそうでないようだ。

以前から全盲の障害者が盲導犬を連れて歩いていると嫌がらせを受けたり、盲導犬の育成団体へのストーカー的なクレームが後を絶たないようで、最近ではその数が増加傾向にあるとのこと。つまり、相手が嫌がることを知ったうえで行動を起こしている。サイコパスは相手が嫌がる感覚が分からないのでサイコパスの犯行である可能性は低い。犯人は障害者に差別的な感情を持っている人物なのだろう。

また、追記なるがこの記事を書いた数日後にも盲導犬にタバコの火を押し付けられ、顔に落書きをされる被害があったと報道された(参考:<盲導犬>たばこの火押しつけ、顔に落書き…心無いいたずら)。動物に対する虐待、弱者に対する差別が後を絶たない今の日本には非常に残念な気持ちだ。

差別が蔓延する日本

当ブログでは何度か差別に関するテーマの記事を投稿しているが、日本人による差別行為がここ数年特に増加しているように感じる。

在日朝鮮・韓国人・中国人への差別を始め、それらの国に友好的である人への差別、セクハラヤジ問題での女性差別、職業差別、ホームレスへの差別、そして障害者への差別。世界の実情は分からないが、日本での差別が酷いことは明白だ。

差別が起こる一つの原因

特に障害者差別は無意識にやっている人は多いと思う。差別をするつもりは無くても偏見の目で見てしまったり、距離を置こうとする人は多い。私自身にもそういった感情は少なからず存在する。そういった差別的な感情が生まれるのはそういった障害を持った人達と接する機会が無い為だと思う。同様に在日朝鮮・韓国人・中国人に対しての差別もそうだろう。差別をする人に限って、ネットで誇張されてる「悪い朝鮮・韓国人・中国人」のイメージをそのまま信じ込んでしまっていて、「実際会ったこと無いんだろうな」と思わせる発言がとにかく多い。日本は島国である性質上、長らく異国民を接点が無かったことが影響しているのだろう。

今回の事件は抵抗しないと分かっている「動物」に対しての犯行だったが、過去には「人間」に対しても行われている。1982年から1983年にかけて中学生を含む少年グループがホームレスを襲撃し多数の死傷者を出している(横浜浮浪者襲撃殺人事件)。これは人権軽視・差別以外の何物でもない。

娯楽化する差別

また、差別といえばネットが特に盛んだが、身体的な暴力こそ無いものの「娯楽化」していることが問題視されている。2013年には「良い朝鮮人も悪い朝鮮人も追い出そう。女性は殺そう」と男性会社員(当時28歳)がツイートしている。男性は書類送検されたが、「ノリでやった」と主張している(参考:差別はネットの娯楽なのか)。

もし本気で殺すつもりがあればそれはそれで問題だが、「ノリ」で人を恐怖に陥れることが出来るような世の中は大きな問題だ。ネットというのは匿名性が強いわけだから、架空の凶悪犯をいくらでも作り上げることが出来てしまう。これ以上こういった事態が進行すれば日本の秩序はメチャクチャになってしまうのではないかと懸念する。

こういった愚かな行為を抑止するためにもいち早い差別の法規制が必要だろう。もちろん、どこまでを規制するか慎重に考える必要があるが。

集団的自衛権行使には差別を受ける覚悟が必要である

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