反日の定義を理解していない人が多すぎ。安易に使うのは思考停止ほかならない
2015/07/20
中国や韓国といえば「反日」というイメージがある人も多いかと思いますが、「反日」という言葉の定義が完全に崩壊している気がしてなりません。ホント無茶苦茶です。本来の意味で使われていないケースがほとんどです。
集団的自衛権や靖国参拝に反対することは反日?
例えば、最近だと集団的自衛権。賛成派の一部には「反対するヤツは反日だ」なんて意見をよく見かけます。集団的自衛権にはメリット・デメリットがありますから賛成も反対もあって当然ですから、反対であってもそれは日本の国益を考えての反対なわけです。だからそれを反日としてしまうのはおかしいわけです。
安倍首相の政策や靖国参拝などを批判することはどうでしょうか。これも反対すると「反日だ」とよく言われますよね。北朝鮮のような独裁国家であれば危険分子として処罰されるかもしれませんが、日本では色んな考えが認められているわけなので批判も真っ当な意見なわけです。そもそも批判というのは相手に行動を改善してもらいたいから起こるわけです。
歴史問題に抗議することが反日とは限らない
それでは中国・韓国よりの意見を支持する人は反日なのでしょうか?これはケースバイケースだと思います。例えば、日本の国旗を燃やしたり、日本で犯罪を犯したり、ありもしない嘘を広めて不当に日本の名誉を傷付けるといった行為は反日行為です。
しかし、領土問題で自国の領有権を主張したり、歴史問題で抗議するといったことは反日ではありません(反日派がそういう活動に参加することは多いですが)。日中韓に限らず歴史認識の違いは多かれ少なかれあるでしょう。ましてや半世紀以上も前のことですから日本側が間違った認識をしている可能性もあるわけです。こういった認識の差異は反日とはいいません。
中国や韓国の反日活動家は言うまでも無いですが、日本人にも本当の意味での反日の人間がいます。それは人種差別や誹謗中傷を繰り返すレイシストや日本の治安を脅かす犯罪者です。特にレイシストは「愛国」を盾にして相手を蔑む人が多いですからタチが悪いです。度の過ぎた嫌中嫌韓行為は反日行為でもあるのです。
おわりに
ネットでの論争を見ていると、「反日だ!」という発言は本当の反日派に向けたものではなく、自分と価値観の違う相手に対して反日というレッテルを貼っているだけというケースがほとんどなんですよね。
考え方は多種多様なわけですから価値観が違うといって「反日だ」「在日だ」などと言って拒絶してしまってはただの思考停止です。互いに何故そういう思考に至ったのかを考えることが大切なのではないでしょうか。