「歩きスマホ前提」の時点でポケGOは問題のあるアプリではないだろうか?
前回の記事ではポケモンGOの規制について書きましたが、そもそも規制どうこうの前に歩きスマホを前提とするゲーム性である時点で商品として問題があるんですよね。
速度制限したことが逆に「歩きスマホ前提」であることを強調してしまった
運転中のポケモンGOによる死亡事故をきっかけに、メーカーは一定速度以上で移動している時は「ポケモンの捕獲」や「ポケストップの利用」を出来ないように修正したわけですが、「移動中は」ではなく「一定速度以上での移動中は」という条件で規制したという事は「歩きスマホ」を認めるという事なんですよね。
なぜ「歩きスマホ」を認めたのか?という疑問があるかと思いますが、それはポケモンGOが移動しながら遊ぶことを前提としたゲーム性だからなんですよね。
ポケモンGOは歩きながらじゃないと遊びにくい
ポケモンGOはマップ上に存在するポケモンやポケストップ(ランドマーク)の位置まで自分の足で歩き到達することでゲームが進行していくわけですが、目的地に辿り着くためには歩きながら目的地までの距離の確認をするのが一般的なんですよね。
もちろん、その都度立ち止まって確認することも可能ですがそれをするのは少数派でしょう。なぜなら歩きながらの方が目的地までの距離の変化が分かりやすいからです。
つまり、メーカーが「歩きスマホ」を前提としているのは、そうしないと十分な「遊びやすさ」が得られない、つまりゲームとして成立しないからなんです。
歩きスマホを規制してゲームとして成り立たなくなるとしても、歩きスマホは社会的に問題のある行為ですからそれはメーカーの自業自得なのです。
LINEやツイッターは規制しなくてよいのか?
ポケモンGOに限らずLINEやツイッターにも危険があります。事故も起きてます。
ではなぜ、LINEやツイッターは規制しないのか?それにはいくつか理由があります。
LINEやツイッターは歩きスマホを前提としたアプリではない
LINEやツイッターはポケモンGOと違い、歩きスマホを前提としたアプリではありません。
前提とするかしないか、この違いは非常に大きいです。
LINEやツイッターは歩きスマホをさせるように誘導しているわけではないんですよね。あくまで利用者次第です。逆に、ポケモンGOは歩きスマホが前提としたアプリなので、故意に歩きスマホをさせるように誘導していると言い換えることが出来るわけです。
つまり、過失性は明らかにポケモンGOの方が高いのです。
ゲームと連絡手段を同列に扱ってはならない
ポケモンGOはゲームですから規制しても楽しみが一つ減る程度で済みますが、連絡手段であるLINEやツイッターが規制されれば様々なトラブルが起こることは間違いありません。今や電話やメールよりも連絡手段として活用する人が多いぐらい重要なツールなのです。
普段は移動中のLINEやツイッターが規制されても問題ないかも知れませんが、緊急事態時は規制が命取りになりかねません。例えば、急病で子供を車で病院まで運んでいる時、同時に医師のアドバイスを電話で聞き応急処置を施さないと助からないような状況だってあるわけです。
ですから、万が一の事態を考えた場合、連絡手段だけは断ってはいけないのです。
可能な限り規制はしていった方が良い
ポケモンGOに限らず人の命を奪う可能性があるものは可能な限り規制していくべきだと思います。LINEやツイッターも部分的に制限することも検討すべきだと思います。
要は利便性(娯楽性)と安全性のバランスです。
利便性(娯楽性)を追求するあまりに安全性を軽視するようなことはあってはならないですし、安全性を追求しすぎて利便性(娯楽性)が失われても文化の衰退を招くだけです。
ただ、最も優先すべきは人命ですから、その為にはどうすればよいのかを十分に検討していく必要があると思います。